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2007-07-26

とある物語~

今から書くことはすべてフィクションです~



* * * * * * * * *

まだ人間が普通に霊や妖怪を見ていた時の事である。
男は術者の父を持ち生まれながらに術を教育されて育ったある男の話。


都では妖怪魔物が夜な夜な出没しており
その中で人を必ず死に追いやる「魔物」が出没して
名のある術者も返り討ちにあい命を落とすほどのものであった。
人々は夜になるたび息を潜めるように家から一歩も出ないのである。


とある男は、名を「凌影」24歳を過ぎた時にその都へ向う。
術者であった父親からは龍や守護神を駆使して戦う方法を伝授され、
都では誰も倒せないといわれる「魔物」を退治するためである。

凌影は見た目にはとても魔物を退治するようには見えないのである。
性格も冗談が好きで傍から見ればただのアホに見える(笑)

そして凌影は都に近づいた時にある女性を助けることになる
名のある貴族の娘で名前は「志野」という。
志野は使用人の源兵衛と都から少し離れた母親の実家へ出向き、
帰りが遅くなり峠あたりで夜を迎えてしまったのである。

偶然にも峠で凌影は野宿をしていた。
凌影は妖怪や魔物はまったく恐れて無いからだ。

志野と使用人のふたりが真っ暗な峠で不安になりながら歩いていた。


源兵衛「志野さま、日が暮れてしまいましたので、もう少し急ぎましょう」
志野「はい。。。でもすっかり暗くなってしまい心細いですね」
源兵衛「こんな時間で峠などには人などおりませぬから。。」


「キーーーーーー!」と

なにか金属か何かをこするような音が当たりに響く・・・

志野「なに??」
源兵衛「聞いてはいけません、急ぎましょう!」

ふたりは音を聞いて青ざめる・・・
できるだけ急いでその場から離れようとする。
しかし確実にその何かはふたりに近寄ってくるのである。

少しは離れた所にいる凌影に龍が魔物の気配を察知し伝える。
凌影はすぐに魔物の方へと走り出す!

人の気配を感じた凌影はなお急いで走る。

「ぎゃあああああ!」

悲鳴があたりに響き渡る。使用人が志野をかばい
魔物に魂を抜き取られてしまったのである!!

志野「源兵衛さん!!!」

源兵衛「・・・いそいで逃げて・・・」と苦しみなが倒れる。

しかし志野は逃げようにも何かが迫ってくることと
使用人が倒れたことで、どうしていいかわからなくなってしまい
へたり込んでしまったのである。

その時凌影が息を切らして現れる。

凌影「大丈夫ですか!?」
志野「・・・!!」

声にならない志野は目で助けを求める。
とりあえず無事を確認し、凌影は何がいるのか気配をさぐる・・・

「キーーーーー・・・・。」

魔物の方も凌影の龍や守護神を見て少し警戒している。
そうすると他の魔物を呼び集めようとするのである。

それを感じた凌影は志野を守るために結界と龍を付けると
魔物が多数現れないうちに速攻で勝負をかけた。

凌影「不動明王召神!!!」
一瞬で不動を召還して不動を身体に入れて不動の剣で魔物を切りつけた!
「ギィィィィィィ!!!!!」断末魔の悲鳴とともに魔物は一瞬で浄化され
一瞬の出来事で見ていた志野は何が何かわからなかった。

凌影「さて、他の魔物があつまらねーうちに逃げるとするか」
凌影は志野を助け上げて倒れた源兵衛をかついでその場から急いで離れた。

先ほど自分が野宿していた場所に戻れば、
そこに結界が張ってあるので何も近寄れないのである。

凌影「はあ、はあ、・・・ここまで来りゃ大丈夫。ここには結界張ってあるから」
志野「はあ。。はあ・・ありがとうございます・・・」

野宿していた場所にたどり着き源兵衛を下ろす。
志野「源兵衛さん・・・」ぐったりした源兵衛を見て泣く志野

それを見た凌影は肩をさすって
凌影「大丈夫。さっきの魔物からこの人の魂を取り返したから」
志野「!!??あなたはいったい??」
凌影「あ、紹介どころじゃなかったしな。魔物とか退治するのが仕事なんだわ」
志野「陰陽師とかですか?」
凌影「いいやちょいと違うけれど似たようなもんだわ。ちょっと待ってな」

凌影は源兵衛の魂を龍に抱かせていて、龍を使い源兵衛の身体に戻した。
そして心臓と胸を数回押すと・・
源兵衛「!!ぐわっ・・・・志野さま!!!???」
絶命した時のまんま目がさめたのである。
凌影「もう大丈夫だ」
志野「ありがとうございます!!」


こうして都にはいる前の峠で凌影と志野は出会ったのである。

凌影は志野を助けた礼に住む場所などを世話してもらい
これから都で魔物や妖怪を退治することになるのだが
数奇な運命がふたりを待ち受けていたのである。

さて凌影は町で次々と魔物や妖怪を退治したりおとなしくさせたりと
色々な事をしていって、人々を驚かせた。

しかし無闇に妖怪や物の怪を退治はしなかった。
おとなしい妖怪とかもいるからである。

志野はそういう優しい凌影がとても頼もしくも嬉しくもあったようだ。
凌影も気立てのいい志野に心引かれたようだが、一介の呪術師と
貴族の娘では釣り合いが取れぬ事をよく知っていたからである。


そして時が経って凌影が30歳を過ぎたころ都の長より呼び出しがかかった
凌影を都の呪術者として雇い、若い呪術者を育てるという提案であった。

凌影はひとりでは限界があるのでもちろん快く了承してその役を仰せつかったのである。

志野はもうとうに嫁に出ていい歳になっていたが、凌影の事が好きで
縁談で見合いすらしなかったのである。父親もわかってはいたが、自分の立場上
それを容認することはなかったのである。

凌影もそれを心得ていたので見て見ぬ不利をしていたのだが・・・
でも志野は見た目とは違い思い込んだら頑固なのである。

そんな日常とは別に凌影にとっていちばんの目的は誰もが勝てなかった
「魔物」を退治することだった。
しかし魔物の方も凌影の力を読んでいてなかなか凌影の前には姿を見せなかった。
使い魔や低級な霊や妖怪を日々送り込んでいたのである。

凌影が都に現れてからは人々の心から「恐怖心」がだんだん消えていったので
魔物や霊が好むエネルギーが少なくなり苦戦してきたのも事実である。

それを恐れた魔物が凌影を殺そうと命を狙うのであるが
簡単に命を取られる凌影でもなかった。

凌影は魔物退治だけでなく、人々の癒しも行っていた。
今でいうヒーリングみたいなものである。
そうして凌影は人々から受けいられて人としても好かれた。

都の長からも気に入られてだんだんと地位を得たが
凌影は稼いだ金のほとんどを貧しい人たちに分け与えた。
生活ができればそれでいいからである。

何年経っても相変わらずの凌影だった。

そして都の守りとして地位を得た凌影に対して
志野の父親もそれを容認するようになった。
つまり公然とではないが見て見ぬ不利をしていたのである。
それに誰に似たか頑固な志野にお手上げだったのが
本当だったのかも。。。

それから時々志野と凌影は会うようになっていたが
凌影は自分のような仕事をしているものに、志野を傍に置く事ができなかった。
だから凌影はそっけない態度で志野にあたった。

なんとなくそれくらいは判る志野が諦めるはずもなかった。


そしてある日志野に凌影の使いだという男が現れた。
志野はその男が凌影の下にいたことを知っていたので信用して
その男のいうままに着いていってしまった。

その男は確かに凌影の弟子であったが、魔物に支配されていたのである!

そしてその夜のこと・・・・

志野が凌影の家に現れた。

凌影「ん?志野さん?どうしたんだい?こんな時間に??」
志野「凌影さまにちょっと会いたくて・・・・」
凌影「え??」

志野がこんな時間に現れ、会いたいなどという志野に凌影は動揺してしまい
ちょいとオロオロしてしまったその時

志野「凌影さま!」と抱きついてきたのである。
凌影「うっ!」

凌影のわき腹に志野が持つ短刀が深く刺さる・・・
腰が血に染まる凌影を見た志野は一瞬われに返る!
志野「え?り。。。凌影さ・・・・」

志野の心は完全に憑依されて魔物に操られているのである。

凌影(しまった!志野さんが憑依されている!)
しかし凌影は刺されたれた傷で体の感覚がなくなり逃げられない!

その時志野の動きが止まったのである。
志野の目は涙が流れていた・・・・

志野(このままでは凌影さまが。。。!!)
しかし身体はいうことを聞かず凌影の命を絶とうと短刀をふりあげてしまう・・

その時志野は必死でそれを押さえ込もうと戦っていた・・
そして志野の持つ短刀が振り下ろされた!!!

凌影「志野さん!!!!」

そう・・・志野は愛する人を殺すぐらいならと
自分刺したのである・・・・

慌てて足を引きずりながら志野を抱きかかえる凌影

志野「凌影さま・・・ご無事ですか。。。。」とそのまま気を失うのである。

凌影「志野~~!!!」
その騒ぎを聞きつけ弟子が駆けつけてきて凌影は助けられた・・・


志野は生きていた。志野は自分の事より凌影を刺してしまった事を深く後悔していた。
凌影は自分が動揺せずしっかり見ていればと自分を責めた。

凌影が見守るなか志野は静かに息を引き取った・・・凌影が生きているのを安心したように。
志野の眠るようなきれいな顔をしばし凌影は眺めていた。しかし悲しすぎて涙も出なかった。

志野の葬儀が終わると凌影は怪我も治らぬうちに魔物を探した。

凌影は怒り自制心を失っていたのである。
そうなれば魔物の思う壺である。その怒りも魔物にとってエネルギーだから。

しかし魔物はどこにも姿を現さなかった。
凌影は仕方なく都に戻った・・が、自分がいない間又魔物たちが暴れ始めていた。

魔人のように戦う凌影には昔のような優しさはなかった・・・
愛するものを失ったからである。

戦っても魔物は一向に減らずむしろ増えていた。
凌影はかなり苦戦を強いられることなったのである。


そしてある日の夜・・・
志野「凌影さま・・・・」凌影の夢に志野が現れた
凌影「志野さん・・・!」
志野「凌影さま、怒りはいけません・・。怒りは魔物の思う壺です。」
凌影「思う壺?・・・!!」それを聞いて凌影は気がついた
自分の怒りのエネルギーが魔物に流れていることを。
「志野さん!!!」と叫んだ所で飛び起きた凌影・・・
はっとわれに返り自分の顔を鏡に映した・・・・
そこには「魔人」のような顔があった。

凌影「志野さんありがとう。。。昔の俺に戻れってことだな。」
そういうと凌影は何かが落ちたようになり、昔の優しい顔にもどった。

それからは魔物を執拗に追う事はやめて、昔のように人と接してそして
弟子を育てて都のために・・いや人のために生き続けたのである。

そして月日は流れて凌影は50歳を過ぎて
中堅の若手も育ちそして、都も平和になっていった。


そして運命の日はやって来ようとしていた
「あの魔物」と対決する日が・・・

ある日あの志野と出会った峠に数人の弟子と凌影は夜歩いていた。
凌影は志野が腰を抜かしそうになっていた姿を思い出しながら歩いていた。

そうすると弟子のひとりが突然おかしくなったのである。
そう・・・過去志野を呼びに来た男である。

魔物は徐々にこの男の魂に浸透して完璧にコントロールできるまで
淡々と待ち続けたのである。
こうなると全く男の自制心はなくなり本当に「魔物」そのもので
動きも人間業とは思えないほど・・・

凌影はなんとか攻撃をかわして、どうにか男から魔物を
引きずり出さなければと考えた。
攻撃の方法により召還する神を選ばなければいけないからだ。

それとどうしても志野の命を奪ったこの魔物を封印したいと
長年追いかけてきたのである。最後のチャンスともいえた。

凌影は誰もが思わぬ行動に出た

凌影「この外道が~!!!引きずり出して地獄に突き落とす!!!」と
怒りをあらわにして取り憑いた男から魔物を引きずり出そうと
魔人を召還したのである!

つまり「魔人対魔物」である。

誰もが昔の凌影を思い出し凌影の鬼神になったと思った

凌影は魔人の入った男を殴り、攻撃の手を緩めなかった
その時魔人は「フッ・・・・」と笑みを見せ、凌影が怒りを持ったと思ったのだ

凌影「白龍!!」と叫び魔物の隙を狙い、男の背中から自分に向けて
白龍をぶつけたのだ。

魔物「ぐっ??!!」魔物の隙を狙い自分の身体に魔物を誘い込んだのである。
「凌影様!!」弟子が駆け寄ってくる。抜かれた男は気絶している。

凌影「さすが、いままで誰も倒せなかったという魔物だけはあるな・・ワシでも抑え切れんわい」
顔はまだ魔人のような顔のままである。
この魔物を封印することは難しいと判断した凌影はこういった・・

「こいつと死ぬしかねーな・・・あとは頼むぞ」

そういうと凌影は峠の崖から身を投げた・・・

どうして身を投げたのか?凌影はこの魔物を開放するぐらいなら
自殺することで地獄へ一緒に葬りそろうと考えたのである。

凌影「魔物よーよりによっておめーと心中とはなー」

魔物「・・・・!!」

凌影は弟子たちの見ている前で闇の底に消えたのである・・・


翌日弟子たちは崖の下の川をくまなく探したが凌影の死体は見つからなかった。
しかしどう考えても助かる高さではない。。
凌影は魔物と地獄へ消えたのか?と弟子たちはささやきあった。


凌影の姿も消え魔物も二度と現れることはなかったという。

定かではないが凌影の生まれ育った山の中で凌影を見たという話もあったとか。

一生と命を懸けて魔物を追った男の話である・・・
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